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肆拾肆 12

東宮殿に戻ってすぐ、私はノックもせずに殿下の部屋に入った。付いて来ていたチェ尚宮さんは驚いていたようだったが、そんなことは気にならない。「何だ? ノックも、」しないでと文句を言うはずだったのだろうが、私はそれを遮って叫んだ。不調法だと怒られようと構うものか!「イ・ユル! 今すぐ私と離婚して!」「何?」来週合房だと言われた、絶対に嫌だ、回避するためには離婚を口にしろと捲し立てると、殿下も聞かされてい...

Home sweet home 25

肆拾参 7

友人の別荘での泊まりなど普通なら許可は下りにくいが、真っ先に賛成したのは惠政殿さまだった。「快気祝いということですね。 友人が喜んでくれてお祝いをしてくれるのは嬉しいことです」裏があるとしか思えないが、それこそ餌の効果ということだろう。俺の足のせいで公務はほぼ無い状態だということもあっておばあさまも賛成してくれて、来月のギョンの別荘行きが決まった。婚約者を紹介してくれと言われたのでと、チェギョンを...

肆拾肆 11

殿下がタイから帰国したその夜、すぐに2人で上殿に来いと言われて殿下と一緒に行くと、テーブルの上に新聞が置かれていた。それはタイの新聞で、一面の写真は、殿下とヒョリンが手を繋いで笑い合っているものだった。「太子、これは何だ!」他にもトゥクトゥクで楽しそうに顔を寄せているものがあり、誰がどう見ても恋人同士だ。殿下はタイにヒョリンを呼んだのだろうか?馬鹿だなあと溜息が出そうな私の隣で、殿下は何も言わずに...

Home sweet home 24

肆拾参 6

私は殿下を「シン君」と呼んでいる。恋人同士なのに殿下と呼ぶのは堅苦しく、然りとて我が国の皇太子殿下を呼び捨てにするのはと祖父に言われたからだ。シン君は、私がOKしてからウチに来て家族に挨拶してくれたのだが、その時に事件のことを何もかも話したのだ。私に突然プロポーズした理由も。実は私は、家族が反対したら今回のことは止めようと思っていた。事件の真相は知りたいが、私は帰国したのだし、ケビンのことは記憶の...

肆拾肆 10

ユルがタイに行っている間、イギリスのウイリアム王子が来韓するので、その接待をチェギョンがすることになったが、皇后さまが言うには英語が今ひとつだというので、俺に通訳の役目が回って来た。「仁城君、しっかり通訳して妃宮の補佐を頼みますよ」「はい、皇后さま」母上は通訳扱いなんてと怒っていたし、チェギョンまでもが通訳はだめ!と声を上げていたが、俺は別に構わない。チェギョンを助けてやりたいのだ。実は、以前父に...

Home sweet home 23

Home sweet home 22

肆拾肆 9

皇帝夫妻が行くはずだった海外公務は、陛下の体調を慮って皇太子夫妻にという話が出た。陛下もだが皇后さまも賛成して、内心、殿下と2人で海外公務なんて気詰まりだなあと思っていると、当の殿下が意を唱えたのだ。「妃宮は訓育で学校を休みがちだったので、タイには私1人で行きます」殿下のその言葉が通って、私はシン君と一緒に、来韓するウイリアム王子をお迎えすることになった。「妃宮は英語が出来ないようなので、仁城君に...