FC2ブログ

You only live once 33(完)

園内で夕食を終えて外に出ると、ちょうど花火が始まった。「わーーーーー!!」大喜びのソジュン君を肩車すると、彼の小さい背中に手を添えたチェギョンのほうが喜んでいた。「いいなあ、ソジュン。 よく見えるでしょ」「うん!!」どーんどーんと花火が上がってとても綺麗だ。そして、それを見上げて嬉しそうなチェギョンも。「チェギョン」そっと彼女を見下ろしてその名を呼ぶと、チェギョンは花火を見ていた笑顔のままで俺を見...

You only live once 32

「へーっ、良かったじゃないの! ソジュンも嬉しいよね」「うんっ。 ダヨンとおそろいなんだよ!」「うんうん」イ・シンさんにもらった腕時計を見て、笑顔のガンヒョンがソジュンの頭を撫でている。こういう物は割りと値が張るのにソジュンの分までと思うが、そこはシンさんに甘えることにして、きちんとお礼を言ったのだ。「うん、それでいいのよ。 あっちはお金があるんだからそういう遠慮は要らないわ」はっきり言ったガンヒ...

You only live once 31

日曜日、ダヨンを助手席に乗せて、俺は心踊らせながらチェギョンのマンションに向かった。ダヨンの手には、ソジュン君とお揃いの子供用の時計がある。位置情報が保護者の携帯に送れる機能が付いていて、姉に言われて俺が買ったものだ。本当は最新のゲーム機をと思っていたのだが・・・。『まだ5歳なのよ!? 早いでしょ!』眼を吊り上げた姉に叱られ、これにしなさい!と言われたのである。「ねえねえ、おじちゃん。 ソジュンは...

You only live once 30

次の日曜日の約束を取り付けたことで浮かれ切って家に帰り、祖父母や両親、姉にも報告して喜んでもらえたことも嬉しくて、俺は子供のように日曜日を楽しみにしていた。が、朝が来ても今日はまだ月曜日だ。日曜まで遠いなと思いながら会社の企画室長室に座っていると、ギョンから電話が来た。今夜会いたいという。『愚痴を聞いてくれ!』嫌だと言いたいくらいだったが、チェギョンの時には色々話をしたこともあって、奴も話したいの...

You only live once 29

『じゃあ日曜日に行くわ』「うん、待ってる」ある日、ガンヒョンから日曜日のランチの誘いがあった。しつこい市役所の職員さんを蹴散らすそうだ。実はガンヒョンには密かに思っている人が居るらしい。誰なのか聞くと、同僚だという返事が返って来た。だから、その市役所さんのことは迷惑だとか。『好きな人が居るってはっきり言ったのに、結婚してるわけじゃないって言うのよ!』信じられない!とガンヒョンはお冠だ。得意の武術で...