FC2ブログ

肆拾肆 25

皇室一家が入れ替わることも私が宮を出ることも決まったが、国会を通す必要があり、その後色んな手続きを踏んで儀式のことなどの話し合いが行われ、漸く公式発表になる。つまり、決定はされてもすぐには退位や廃妃にはならない・・・、はずだった。なのに、あのカン・インたちのネット記事が出たことでそれが早まったのである。『王族たちが騒いで収拾がつかぬ。 なので昨夜国会に根回しした。 数日で承認が下りるだろう』ネット...

肆拾肆 24

学校内は、相変わらず殿下とヒョリンのことで持ち切りだった。が、私に聞きに来る生徒は居ない。それをいいことに普通にしていたつもりだったのだが、ガンヒョンに見抜かれていたらしい。「あんた何かあった? 殿下のこと? それとも仁城君のこと?」鋭いなあとは思ったが、言えるものではない。「いつか話すわ」仕方ないと思うのか、ガンヒョンはそれで口を噤んでくれた。昼休み、ファン君に会った。「シンから連絡がないんだけ...

肆拾肆 23

「私は皇太子を降ります」突然の殿下のその宣言に驚いた陛下は、私を東宮殿に帰した。親子で話し合うのだろう。先導してくれる女官さんが居ないのであちこち迷ってやっと東宮殿に着くと、チェ尚宮さんがパビリオンに居た。「妃宮さま! お戻りになりましたか!」「お姉さん・・・」チェ尚宮さんの綺麗な顔を見てほっとしていると、お姉さんは1人の初老の男性を私の前に連れて来た。「・・・その人は、」見覚えがある・・・。「あ...

肆拾肆 22

チェギョンが、「シンに会いたい」などと言うはずがない。それに、これは口に出せないことだが、もし言うなら、俺のことは「シン君」と言うはずなのだ。「いいえ、それは間違いです。 妃殿下がそんなことを口にするはずありません」キム内官に向かってきっぱりそう言うと、彼は少し微笑んだ。「実はチェ尚宮もそう言っていて、それに妃宮さまからお香の匂いがしたので、何かがあったと思っているようです」何か?宮殿内で何がある...

肆拾肆 21

メールを送ってから、すぐに電話が来たのはチェ尚宮さんだった。『妃宮さま! 閉じ込められているんですか!?』クァク尚宮さんが私のあの言葉を録音していて、それを聞かされた陛下が激怒したことで閉じ込められたこと、そしてメールは皇族全員に送ったことを言うと、チェ尚宮さんは、皇后さまに怒りながらも、メール送信はそれで良かったと言った。全員に送ったことで、隠蔽も出来ないというのだ。『実は昨夜から、妃宮さまに暗...