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弐拾 28

変装もしていないし翊衛司さんも居るしで、私の眼の前に居るのがシン君だということは呆気なくバレて、あっという間に私たちの周りには大勢の人が集まってしまった。10人の翊衛司さんが、携帯を向けている人たちから少しでも私たちを隠すように、周りに立ち並んでくれているが、そんなことはものともせず、皆さんがシン君にというか私たちに携帯を向けている。はーーー。本気で溜息しか出ない。私が元妃だってことも判っちゃった...

弐拾 27

ユル君は本当に逃げたようだ。シン君から皇太子の座を奪っておいて、卵をぶつけられたくらいで逃げ出すなんてどういうつもりなのか。イギリスから謝罪文を載せたからって、実際に大変なのは宮でありシン君なのだ。奪ったなら奪ったでもっと責任を持つべきなのに。憤慨しながらも、それをシン君にぶつけてもシン君が困るだけなので、電話では私は何も言わずにいた。食べてるか寝てるかだけを聞くと、シン君は突然私に言った。『俺、...

弐拾 26

お前が好きだ。このことに対するチェギョンの返事は・・・、ありがとう、だった。チェギョンは一瞬押し黙った後、言った。『ありがとう。 今更だけどそう言ってもらえたことは嬉しいわ。 お互い嫌な思い出だけでお別れなんてどうかと思うものね』口先だけだと思われたように感じて、俺は声を上げようとした。「チェギョン! 俺ほんとに・・・っ」『シン君!』「な・・・、何だ?」俺の言葉を遮るようなチェギョンの強い声に、俺...

弐拾 25

・・・・・シン君に、私がプロポーズを聞いてたことがバレてしまった。“あの”プロポーズって言ったのがマズかったみたいだ。それから、シン君からの電話は途絶えた。学校でも全然姿を見なくなった。そうなって、やっと判ったことがある。私が宮を出てから時々学校でシン君に会えていたのは、シン君がB棟を歩いていたからだと。 足を怪我した私を気にしてくれていたのだろうかということに、こうなってみて初めて私は気付いたのだ...

弐拾 24

次の日の朝、ユルは挨拶の場に姿を見せなかった。誰しもが昨日のショックだろうと考えていた。さすがにファヨンさまは、ユルが来ないのでおばあさまたちに謝っていたが。「よい。 昨日は随分ショックを受けただろうからな。 今日は登校も控えさせなさい」「ありがとうございます、皇太后さま」その後俺はドキドキしながら登校した。朝食の時にメールで確認すると、忘れてないと返事が来ていた。よかった。いよいよ昼休みに告白だ...